「事務所に会議室を増やしたい」「店舗に個室やバックヤードをつくりたい」
このような改装では、内装や空調とあわせて、消防設備の配置も確認する必要があります。建物の用途や床面積が変わらなくても、間仕切りによって感知器やスプリンクラーヘッドなどの移設・増設が必要になることがあるためです。
内装完成後に追加工事が発生すると、天井の開口・補修や工程の組み直しにつながります。名古屋市・愛知県で店舗やオフィスの改装を予定している方に向けて、計画段階で確認したいポイントを解説します。
用途が同じでも、部屋を区切ると消防設備の見直しが必要
消防設備は、部屋の形状や天井の状況に合わせて配置されています。ひとつの空間を壁で分割すると、従来の配置では新しい部屋を十分にカバーできなくなる場合があります。
名古屋市も、テナント内に間仕切りを追加して小部屋を設ける場合、感知器やスプリンクラーヘッドなどの移設・追加が必要になる可能性があると案内しています。出典:名古屋市「テナント入居、改装時は消防署に事前相談を!」
特に、次のような計画では早めに確認しましょう。
- オフィスに会議室・応接室を新設する
- 店舗の一部を個室やスタッフルームにする
- 倉庫内に事務室をつくる
- 天井まで届くパーテーションを設置する
- 間仕切りの撤去と同時に天井を張り替える
「壁を設置するだけだから消防設備工事は不要」と決めず、変更前後の図面で確認することが大切です。
改装時に確認したい消防設備
自動火災報知設備の感知器
新しい壁によって、感知器のない部屋ができていないかを確認します。必要に応じて感知器を増設したり、変更後の室内に合わせて移設したりします。
検討するのは台数だけではありません。部屋の使用目的、天井の高さ・形状、感知器の種類、既存の受信機との適合性なども確認します。
たとえば、既存の感知器がある場所を廊下として残し、その奥に会議室をつくる計画では、会議室側の感知器配置を別途検討する必要があります。
スプリンクラー設備
スプリンクラーが設置されている建物では、新しい壁や天井に合わせてヘッドの配置を確認します。個室を増やすことで移設・増設が必要になる場合があるため、内装図面と消防設備図面を重ねて検討することが重要です。
配管工事が必要になる場合は、天井裏の作業スペースや配管経路のほか、作業に伴う設備停止の範囲も確認します。ビル管理会社や関係業者との調整を工程に組み込みましょう。
誘導灯と避難経路
新しい壁で誘導灯が見えにくくなったり、出口までの動線が変わったりしないかを確認します。
出入口だけでなく、室内の奥から避難する人の目線で確認することが大切です。消火器や屋内消火栓の前を家具・間仕切りで塞がないかも、あわせて確認しましょう。
天井まで届かないパーテーションなら大丈夫?
パーテーションの高さだけで、すべての消防設備への影響を判断することはできません。
上部の開放状況や設備との位置関係などによって確認内容が変わります。「上が空いているから必ず工事不要」と考えず、寸法と配置が分かる資料で確認しましょう。
透明なガラス間仕切りも同様です。見通しが良いことだけを理由に、感知器やスプリンクラーの見直しが不要になるとは限りません。
消防設備の移設・増設費用は何で変わる?
同じ「会議室をひとつ増やす工事」でも、既存設備や施工条件によって費用は変わります。
| 費用に影響する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 機器の種類・数量 | 感知器、ヘッド、誘導灯などの移設・増設数 |
| 既存設備の仕様 | 受信機との適合性や既存機器の利用可否 |
| 配線・配管経路 | 延長距離、天井裏の作業スペース |
| 内装の状態 | 天井の開口・復旧や仕上げ補修の有無 |
| 作業条件 | 営業時間、入館条件、設備停止に伴う調整 |
| 手続き・試験 | 工事内容に応じた届出や完成後の確認 |
見積もりでは、機器代だけでなく、配線・配管、試験、届出対応、内装復旧の範囲を確認しましょう。内装業者と消防設備業者のどちらが天井補修を担当するかも、あらかじめ決めておくと追加費用の行き違いを防げます。
追加工事を防ぐための進め方
1.レイアウト案の段階で相談する
壁の位置や天井仕様が固まる前に、消防設備の配置を確認します。現状図と改装後の案があれば、変更が必要になりそうな箇所を整理しやすくなります。
2.管理会社と工事範囲を確認する
テナントでは、消防設備が建物全体のシステムにつながっている場合があります。指定業者の有無、工事の担当範囲、費用負担、設備停止の調整先を管理会社に確認しましょう。
3.必要な手続きと工事を工程に組み込む
消防署への事前相談や必要な届出、工事、試験・確認を含めて予定を立てます。必要な手続きは所在地や工事内容で異なるため、着工前に所轄消防署へ確認します。
名古屋市も、改装内容や建物の形態によって指導内容が異なることから、消防署への事前相談を呼びかけています。出典:名古屋市の案内
4.工事後に作動と配置を確認する
移設・増設後は、対象設備の試験や必要な連動確認を行います。内装工事の最終段階で機器が隠れたり、計画と異なる壁が追加されたりしていないかも確認します。
ご相談時に用意するとスムーズな資料
次の情報があると、現地調査や見積もりの確認が進めやすくなります。すべてそろっていなくても、分かる範囲でお知らせください。
- 建物の住所、対象階、現在の用途
- 現状の平面図と変更後のレイアウト案
- 天井や消防設備、受信機の写真
- 工事開始日と使用開始予定日
- 管理会社からの工事条件や消防署からの指摘事項
ご相談内容は、「事務所に会議室を2室つくる予定です。感知器の増設が必要か確認したい」といった説明で構いません。
名古屋市・愛知県の間仕切り変更に伴う消防設備工事はご相談ください
消防設備工事PROを運営する株式会社東海防犯サービスでは、消防設備の設置・改修工事についてご相談を承っています。
「内装の見積もりに消防設備工事が含まれていない」「どの設備を移動する必要があるか分からない」「改装工程に合わせて工事を進めたい」とお考えの店舗オーナー様、施設管理者様、内装工事業者様は、お気軽にお問い合わせください。
内装工事を始める前の確認が、追加費用や工程変更を抑える第一歩です。改装予定の住所・レイアウト案・希望時期をお知らせいただければ、必要な確認からご相談いただけます。

